体がまだ完全に回復していなかったため、今日も午後中走り回っていたこともあり、夜9時にもならないうちに須藤夏子は少し眠くなってきた。
西園寺真司は忙しそうで、ずっと頭を下げて書類を処理していた。夏子はお風呂に入りたいし休みたいと思っていたが、真司がずっと同じ部屋にいるため、躊躇していた。この部屋が自分のものなのか、それとも二人共有のものなのか分からなかったからだ。
真司は確かに忙しかったが、仕事ではなく、他の人と図面の修正について連絡を取り合っていた。丸4時間、彼が忙しさから解放された時、夏子がいつの間にかベッドの足元で眠り込んでいることに気づいた。
今は真夏だが、スイートルーム内はエアコンが効いていて、日中は涼しく感じられたが、夜になると少し寒くなっていた。
夏子は今日、薄い水色のシフォンワンピースを着ていた。スカート丈はちょうど膝の位置だったが、今この瞬間、寒さのために少し体を丸めていたため、本来なら膝を隠すはずのスカートが、彼女の体の丸まりとともにどんどん上がり、長く白い脚が露わになっていた。
純黒の少し巻いた長い髪が乱れて広がり、ちょうど腰の位置まで垂れ、前身に覆いかぶさっていたが、真司の視線を遮ることはなかった。
真司は彼女の美しいボディラインと、寒さで丸まった丸みを帯びた足の指を見て、一瞬喉が渇くような感覚に襲われた。
「石川城太、お前が人生で最も正しい決断をしたのは、須藤夏子に手を出さなかったことだ。さもなければ——」真司は心の中の邪な炎を押さえ込みながら、突然低い声でつぶやいた。
それから彼は身を乗り出し、夏子をベッドの足元からヘッドボードの方へ抱き上げた。彼女を下ろす時、衣服の襟元から微かに見える起伏に目をやると、さっき抑え込んだ炎が再び燃え上がった。
明日には合法になるんだ、今日先に味見してみようか?
夏子が眠っている隙に、真司は悪魔のささやきのような考えが浮かんだ。
そして彼は絶対的な行動派だったので、その考えが浮かぶや否や、身を屈めて彼女の唇に軽くキスをした。
夏子のベッドの端に垂れていた手は、この突然のキスによって拳を握りしめたが、真司は柔らかな感触に浸り、それに全く気づかなかった。