第119章 逆襲せよ、西園寺夫人!(7)

西園寺真司が電話を終えて戻ってきたとき、須藤夏子は「まだ」ぐっすりと眠っていた。

彼はすぐに彼女の隣に横たわるのではなく、しばらくソファに座った後、隣の部屋に行って夏子が以前使っていたスーツケースを引っ張ってきた。

クローゼットを開けて夏子の衣類をいくつかスーツケースに入れると、真司はしばらく考えた後、まだ足りないと思ったのか、金庫からいくつかの箱を選んで中に入れた。

必要なものをすべて片付けた後、真司は眉を少し上げ、夏子がテーブルの上に置いていた財布を開け、彼女の身分証明書を取り出して自分の財布に入れた。

これらすべてを終えた後、真司はようやくパジャマを脱いで夏子の背後に寄り添った。小さな妻を抱きしめようとした瞬間、彼女がクッションを抱きしめているのを発見した。彼はこの状況を利用しようと思っても、手が出せなくなってしまった……

「まさか俺はクッション以下なのか?」

西園寺若様は不満げに、クッションを妻の腕から追い出そうと試みたが、何度試しても成功せず、むしろ夏子を起こしそうになってしまい、最終的には悔しそうに諦めるしかなかった。

そして夏子は、後で起こったこれらすべてのことについて何も知らなかった。なぜなら、彼女は本当に眠っていたからだ。

翌朝、夏子は珍しく真司より早く起きた。身支度を整えた後、真司がそろそろ目覚めそうなのを見て、彼のために朝食を注文し、自分は急いで薄化粧をして、バッグと財布を掴んで出かけた。

彼女がこれほど急いでいたのは……また校長に休暇を申請しなければならなかったからだ。

タクシーに乗り込んだ時点で、夏子は言い方を考えていたが、学校に着いて校長に会った時、彼女は完全に心配しすぎていたことに気づいた。

「校長先生……大変申し訳ないのですが、もう一日お休みをいただけないでしょうか?」夏子は恐縮して言った。

すると、校長の老いた顔は菊の花のようにしわくちゃになるほど笑みを浮かべ、こう言った。「休暇の申請ですか、須藤先生は気を遣いすぎですよ。わざわざ来なくても、電話一本でよかったのに」

「えっと……」夏子は突然、どう返事をすればいいのか分からなくなった。

校長の頭はどうも正常ではないようだ?

「あなたのことは、櫻井お嬢様がすべて私に話してくれましたよ。須藤先生は安心して行ってください」