第15章 芸能界から出ていけ

「わかったわ、用件を言ってくれれば、私、可美は必ず全力を尽くすわ、火の中水の中…」可美は初陽をぎゅっと抱きしめ、胸を叩きながら、義理堅く言った。

初陽は少しため息をつき、苦笑いした。

「まず一つ目、今回私に薬を盛った人物を突き止めて。二つ目、私と星野寒の噂を、さらに大げさに広めていって」

「一つ目は絶対に問題ないけど、二つ目は、本当に星野寒との噂をさらに広げていくつもり？あなたのウェイボーのフォロワーを見ると、半分は星野のファン、もう半分はあなたの投稿を待ち構えて罵倒する黒ファンよ」可美は初陽のスマホを奪い取り、眉をひそめながら分析した。

初陽は知っていた。可美が成功したマネージャーになれたのは、彼女の第六感が常に正確だからだ。

「本当に？」

「じゃあ、ちょっと実験してみましょうか」可美はスマホを振りながら、初陽に向かってウインクした。

初陽が同意する前に、この鬼畜な可美はすでにウェイボーの投稿を編集して送信してしまった。

彼女はまゆを跳ねさせ、すぐに奪おうとしたが、もう遅かった。

1分後、ウェイボーのコメント欄は罵声の嵐となった。

可美は初陽の美しい写真を一枚投稿しただけなのに、下のコメントは見るに耐えないものばかりだった。

「お前が葉田初陽か？くそったれ、早く星野様から離れろ…」

「まるで狐狸精みたいな顔して、男を誘惑するのが専門か。私の星野様がこんな妖怪に害されるなんて…」

「死ね初陽、私の星野様を誘惑しておいて、よく女優としてデビューする面があるな？」

「芸能界から出ていけ、演技の世界から消えろ。こんな道徳の欠けた女優は、芸能界の風紀を乱すだけだ」

「芸能界から出ていけ。監督や脚本家の皆さん、絶対に葉田初陽を起用しないでください。さもないと私たちは見ません…」

「……」

葉田初陽の名前は、その夜のうちに検索ランキングのトップ10入りを果たした。

年齢、身長、体重、卒業した学校、例外なく、すべてが掘り起こされた。

しかし、すべてのニュースは彼女がこの2年間、海外で演技を学んでいた時に起きたいくつかの出来事に集中していた。

服を着替えるように彼氏を変えるとか、他人の家庭を壊す狐狸精だとか、親友の彼氏を奪ったとか…