第127章 春木錦に触れてはいけない

初陽はゆっくりと一言一言はっきりと問い返し、その引かない強さと冷たさに、黒川源は完全に呆然としてしまった。

薬を盛って誘拐し、裸の写真を撮る——これらはすべて春木錦の極めて残忍な手段だった。

この見知らぬ錦の姿に、源はすぐには受け入れられなかった。

「そんなはずがない?」彼は薄い唇を引き締め、信じられないという様子で問い返した。

初陽は嘲笑うように笑い、瞳の奥には冷淡さと嘲りが満ちていた。

「ふん……あなたの知らないことはまだまだたくさんあるわよ。もし私が反撃しなければ、いつか彼女に殺されるわ。源、あなたと私はただの場の付き合いでしょう、あなたと錦の幼い頃からの絆には敵わない。私と彼女は宿命の敵同士、そして私とあなたは決して同じ世界の人間じゃない。だから、これからは私に近づかないで、できるだけ遠くにいてちょうだい……」

彼女の目に宿る疎遠さと冷淡さを、源ははっきりと見て取った。

心が沈み、鈍い痛みがゆっくりと湧き上がってきた。

初陽は唇を曲げて笑い、その笑みは奔放だった。そして源を二度と見ることなく、身を翻して去ろうとした。

源は悪魔に取り憑かれたかのように、突然彼女の手を掴み、しっかりと握りしめた。

「どうするつもりなんだ?錦には手を出せない、さもないと危険な目に遭う……」彼は眉をひそめ、複雑な感情を交えながら、再び忠告した。

初陽は振り返り、長く濃いまつげを伏せ、視線を彼女の手首を握る大きな手に落とした。そして彼女は源の長く美しい指を一本一本丁寧に外していった。

「三度も座して死を待ち、私は幸運にも危機を脱した。でも次は?次の陰謀から、私はまた無事に逃げられるの?一歩前に進むのは危険だけど、その場に留まれば安全だとでも思う?ふん……これは私と錦の間の恨みごと。あなたは関わらない方がいいわ……」

源の葛藤に満ちた表情をもう見ることなく、初陽は身を翻して立ち去った。

……

初陽は優奈を見つけると、すぐに錦の今夜の行方を調べるよう頼んだ。

優奈は一瞬驚いた表情を見せ、スマホを取り出してWeiboを開き、初陽に渡した。

「錦は涼城で一番大きくて豪華な『活色生香』というナイトクラブに行ったわ……」

……

夜の帳が下り、活色生香の夜の生活はまさに幕を開けたばかりだった。