第150章 心拍を高鳴らせる無名仙君像

林遥村の奥深くから伝わってきた音波が宋書航の手にある緑色の箫と繋がった。

「ジジッ……」緑色の箫からノイズが流れ、その後、柔らかな声が聞こえてきた。「こんにちは!」

これが白真君の声?とてもクリアに聞こえるな。千里伝音法器の通話機能は携帯電話に劣らないね。

「白真君先輩、こんにちは。私は宋書航です。黄山真君からの依頼で、先輩の出関をお迎えに参りました。先輩は今どちらにいらっしゃいますか?」宋書航は緑色の箫に向かって言った。

楽しみだ。もうすぐ'真君先輩'が百年以上も閉関していた場所が見られる!

そうすれば、先輩たちの閉関の場所がどんな様子なのか、そして——核兵器さえも防げるという'百層以上の防御陣法'がどれほど心を震わせるものなのかを見ることができる!

彼の脳裏には'仙境'のような光景が浮かび、頭上には映画の魔法陣のような防御陣法の光効果が幾重にも重なっている。

きっと壮大なものに違いない!

「ジジッ……こちらは'阿白'の閉関所です。閉関終了まであと0日5時辰6刻です。しばらくお待ちください!」緑色の箫から柔らかな声が続けて流れ、時間の数字を告げる際には少し硬い口調になった。

宋書航は一瞬戸惑い、自分が毎回通話料を確認する時の中国モバイルのシステム音声案内を思い出した。

しばらくして、宋書航は京巴豆豆を見つめた。「白真君が応答しているんじゃないの?」

緑色の箫から聞こえてきた声も、音声案内のようなものなのか?

「もちろん白真君じゃないよ。まだ死関を閉じているんだから、死関を閉じている修士が出てきて雑談できるわけないだろう?そうなら死関じゃなくて、普通の閉関になってしまうよ」京巴豆豆は軽蔑した様子で言った。

またこの京巴に軽蔑されてしまった。

宋書航は苦笑いしながら説明した。「私は死関を閉じたことがないし、グループの先輩たちから死関がどんな状態なのかも聞いたことがない。それに、黄山真君はずっと'白真君'と連絡が取れたと言っていたから、閉関中の白真君が時々活動して、黄山真君と連絡を取れるのかと思っていたんだ。」

今になって分かったが、これも白真君が早めに'音声案内'を設定しておいて、閉関時間が終わりに近づくと、自動的に緑色の箫を通じて黄山真君に連絡が行くようになっているのだろう。