方南がおおよその場所を教えてくれたものの、長年の時が経っているため、方南も正確には覚えていなかった。方南は一緒に探すと言ってくれたが、葉黙には分かっている。見つかるまでに相当の時間がかかるだろう。しかも「十三太保」が滅んだばかりで、流蛇の利益を再分配する大事な時において、方南にはまだやるべきことが山積みだ。そのため、彼は方南の提案を断った。それに、一人で密林を探す方が早いかもしれない。
葉黙は既に果てしない密林の中を三日間探し回ったが、方南の言っていたラマを埋葬した場所は見つからなかった。その代わり、何度も危険な目に遭遇した。野生のヒョウに一度、様々な毒蛇に二十数回、野良狼には二度出くわした。
方南から得た情報の中で最も重要なのは、二本の「万年青」だった。数日が経過したが、葉黙は二本どころか、一本の万年青さえ見つけられなかった。
しかし、葉黙の最大の長所は忍耐力だ。既に密林の奥深くまで来ていたが、四日目は更に奥へと進んで探してみることにした。ただし、その前にまず腹を満たさないと。
葉黙が野ウサギを焼きながら、既に探索した場所を整理していると、数発の鋭い銃声が彼の思考を中断させた。葉黙が顔を上げると、三十代の屈強な男が手に三稜軍刺を持ちながら、よろめきながら走ってくるのが見えた。
この男は全身傷だらけで、服はボロボロに裂かれていた。しかし葉黙から見て、最も重傷なのは腰部の銃創で、急所を外したものの、既にボロボロになった服は血で真っ赤に染まっていた。
葉黙がこの男を見つけたのと同時に、男も葉黙のことに気付いた。その瞬間、男は一瞬固まった。この人里離れた原生林で、のんびりと野ウサギを焼いている人がいるとは思いもよらなかったのだろう。しかし、逃亡中であっても、空腹の腹は思わず鳴ってしまった。
葉黙はこの負傷して逃げてきた男を見た瞬間、彼から発せられる見覚えのある気配を感じ取った。彼の修練の気配と身に纏う殺気は、以前蘇静雯の誕生日パーティーで出会った王叙に似ていた。