第152章:自業自得(その1)

田中食堂は辺鄙な場所にありましたが、ここで食事をする人のほとんどは田中隆の知り合いか、安則郡のグルメたちでした。

ここで食事をするには必ず事前に電話予約が必要で、そうでない場合は申し訳ありませんがお断りするという、そんな高姿勢でした。

結局のところ、田中おじさんは料理を作るためだけにやっているのですが、あまり忙しくなりたくないと思っていました。

彼には規則があり、一食につき二組のお客様のみ、一日合計四組だけを受け入れていました。

この日も、田中食堂にまた常連客が訪れました。

田中おじさんは言いました。「あなたたち年寄りときたら、一日四組しか受け付けないって言ってるのに、ここで食事をするなら予約が必要だって。それなのに今じゃ予約すらしないで毎日来て、料理を作ってあげないと帰らないなんて。私があなたたちに借りでもあるんですか?」