第334章:ついに請負に成功(その1)

Z市のグロバ観光開発株式会社が破産した後、桃の里の村長である鈴木春日は、山の請負に関する書類を持って、再び申請に行った。

今回の申請は非常に順調に通過した。

Z市の政界と財界に大きな地震が起きたが、その余波は安則郡と安則町にまで及んだ。

敏感な人々は気づいていた。問題を起こした人々は、多かれ少なかれ桃の里の観光開発プロジェクトに関わっていたということを。

一方、昇進した人々は、能力があり、民衆のことを考える官僚たちだった。

もちろん、役所に入る人々に馬鹿はいない。

彼らは鋭く察知していた。今回の地震とその余波は、誰かが背後で波風を立てているということを。

これは何を意味するのか?

多くの人々の心の中では、はっきりとわかっていた。

桃の里、その小さな目立たない貧しい山村には、後ろ盾がいるということを。