彼女の星のような瞳が輝き、肩をすくめた。「純粋に好奇心からよ」
「君は藤崎さんがそういう場所に出入りするような人に見えるかい?」藤崎輝は思案げに彼女を見つめた。
「でも、あなたはニューヨークのナイトクラブで星野心を見かけたって言ったじゃない?」
乱れた髪を手で整えながら、星野夏子は平然と答えた。
「私はただ『たぶん』と言っただけよ。あれだけ時間が経てば、自分が行ったかどうか、誰かを見かけたかどうかなんて覚えてないわ」
「本当に卑怯ね!」
それを聞いて、星野夏子の美しく白い顔に微かな波紋が走ったが、目には少し温かい光が宿っていた。彼女は自分の手の甲に置かれた彼の大きな手を見下ろした。
「肩の傷は大丈夫か?」
藤崎輝は彼女を責めることなく、低い声でそう尋ねた。彼が振り向いて彼女を見たが、彼女は顔をそむけ、窓の外を見て淡々と言った。「大丈夫よ!」