開幕式は帝光エンターテイメントシティの展示センターで開催された。展示センターは数万人を収容できるほど広大で、政府が数年前に投資し、2年前に完成して使用されているものだった。帝光エンターテイメントシティはそれを取り囲むように建設されていた。
ここでは毎年、大企業の開幕式や瑞穂市の新年会など、多くの盛大な宴会が開催されていた。
星野夏子が歩いていくと、展示センターの入り口には巨大な花のアーチが飾られ、赤い絨毯が入り口から50メートル先の階段から展示センターの中へと伸びていた。階段の両側には様々な花かごが並び、置ききれなかったものは後ろに山積みになっていた。祝福のメッセージが書かれた横断幕が上から下へと垂れ下がり、端は手すりに固定され、冷たい風の中でゆらゆらと揺れていた。