第173章 盛大な開幕式（七）

藤崎輝はとても落ち着いた様子で、まるで舞台上の彼女を見物しているかのようだった。

星野夏子は一瞬黙り、すぐに視線を戻してカードを見つめ、冷静で落ち着いた声がマイクを通して響いた——

「発表します。清川グループの年間イメージキャラクターに選ばれたのは、カリーナさんです！おめでとうございます、カリーナさん！」

声が落ちると、星野夏子の視線は下方のカリーナに向けられ、澄んだ瞳に淡い微笑みが浮かんでいた。カリーナも信じられないという様子で立ち上がり、驚きと興奮で口を押さえていた。

会場はすぐに雷鳴のような拍手と歓声、祝福の声で沸き立った。

しばらくして、カリーナはようやく我に返り、皆の祝福と拍手の中、舞台へと歩み寄り、すぐに星野夏子の側に来た。

「おめでとう。良い協力関係を築けることを願っています」

星野夏子の優雅で繊細な顔には淡い微笑みと祝福の表情が浮かび、星のような瞳から微かな光が漏れ、カリーナに手を差し伸べた。

「ありがとうございます、星野監督！本当に光栄です！」

カリーナは既に清川と契約していたが、このイメージキャラクター争いでは実は彼女が最も勝ち目がなかった。この業界では誰もが、キャリアの絶頂期に突然結婚すれば人気が大幅に下がることを知っていたからだ。カリーナ自身も試しにという気持ちで参加していた。

星野夏子は穏やかに微笑み、その清らかな笑顔にカリーナは平和な感覚を覚えた。「これはあなたが受けるべき栄誉です。良い協力関係を築けることを願っています。あなたとご主人のことも聞いています。私はずっとあなたを尊敬し、あなたの勇気に感服しています。それは私が学ぶべきことです。幸せをお祈りします」

「ありがとうございます！本当に感謝します！これは予想外でした、私は...少し...」

カリーナは突然感謝の気持ちで星野夏子を見つめた。彼女は先ほど星野が藤崎取締役と話し、自分を見ていたのを目撃していた。おそらく自分がこの枠を獲得できたのは、彼女の助けがあったからだろうと思った。

この言葉を言う時、カリーナは感情を抑えきれず声を詰まらせていた。実際、芸能界の道を歩んできて、その苦楽を本当に理解できる人がどれだけいるだろうか？

なぜか、目の前の星野夏子を見ていると、突然親しみを感じた。まるで、この高貴で優雅な女性が自分を理解してくれる人のように思えた。