煌!
霧島咲姫は素早く走り寄り、煌を自分の腕の中に抱き止めると、背中に鋭い痛みが走った。花瓶が音を立てて割れ、そのまま彼女の背中に直撃したのだ。
「霧島さん」一条執事が急いで近づき、花瓶の位置を確認すると、目に複雑な色が浮かんだ。
この東條さんは、本当に手がかかる。
しかし霧島咲姫は自分のことなど気にせず、抱きかかえた子供をあやし続けた。煌は大きな衝撃に驚き、泣き止まなかった。あれほどの大きな音と、二階からの重力で、幸い頭には当たらなかったものの、背中はすでに悲惨な状態になっていた。
霧島ホテル
菅田響子は黒のワンピースを身にまとい、肩を露出したドレスが上半身を絶妙に引き立て、さらに輝くダイヤモンドを身につけ、このホテルで最も輝く星となっていた。
しかし神城連真が彼女を見た最初の瞬間、霧島咲姫のことを思い出した。