「——お爺様と一緒に行きたいです」
霧島咲姫が同意したのを見て、神城家の大爺様はようやく安心したように微笑み、ゆっくりと手を伸ばして彼女の肩を軽く叩いた。
「そういうことなら、簡単に荷物をまとめて、すぐに私と一緒に行くといい」
霧島咲姫はベッドから起き上がり、ゆっくりと息を吐き出すと、すぐに荷物をまとめ始めた。この時、彼女の気持ちは特に喜びに満ちていた。
しかし、その後、霧島咲姫は何かを思い出したかのように、彼女の口元の微笑みが徐々に消え、両手を無意識のうちにきつく握りしめた。
——でも私の煌は…どうしたらいいの。
神城連真はここ数日、自分が神城煌に会いたいという行動を止めなかったとはいえ、それでも霧島咲姫は神城連真が簡単に子供を自分に渡すとは思えなかった。
「咲姫さん、大旦那が荷物をまとめるのを手伝うように言われました」