第177章 詰問

霧島咲姫は長い脚を組んで横に置き、この女をどう対処すべきか細かく考えていた時、自分の手元には前に描いておいた設計図がたくさんあることを思い出した。

すぐに写真を撮って連真に送った。

【これは最近考えた作品です、】

以前、神城連真は彼女が絵を描くことに才能があり、どの作品もデザイン性があると言っていたので、それが彼女をとても喜ばせた。だから実際に手を動かして、どんなものが作れるか試してみたかった。

しかし、自分の頭の中にあるものをすべて表現するのは、確かに面倒なことだった。

長い間返事がなかったが、それは予想通りのことだった。最近、連真はかなり忙しいようだ。

ところが、まばたきする間もなく、長い数十文字のメッセージが送られてきた。神城連真は非常に驚いているようだった。彼は咲姫がこの分野でこれほどの才能を持っているとは思っていなかった。

【素晴らしいよ咲姫、これは完全に我が社のデザイナーと肩を並べるレベルだ。もし君が専門的な訓練を受けたら、彼らよりもずっと才能があるかもしれない。まずは君の図面をデザイン総監に見せて、意見を聞いてみるよ。頑張り続けて、私は君に期待しているよ。】

霧島咲姫の口元に満足げな微笑みが浮かんだ。やはり、彼女は何の価値もない人間ではなかった。

退社時間になると、東條未煙は一通のメッセージを受け取った。

レストランで会おうという内容だった。

彼女は急いで帽子をかぶり、車で目的地へ向かった。

神城志国はすでにそこで酒を飲み始めていた。東條未煙は眉をひそめて、「何の用?」と尋ねた。

「神城グループにこれだけいたのに、まだ資料を手に入れていないのか?」

さすがは神城グループの秘書長、どうして何も手に入れられないはずがない。もしそうでなければ、自分を騙しているのではないか?そう考えると、神城志国の酒杯を持つ手がわずかに硬直し、目の前の女性を上から下まで観察した。

東條未煙にも少しの知恵はあるが、美貌も情緒も一流とは言えない。しかし、なぜか神城連真はこのような女性を気に入っているようだ。

東條未煙は少し硬直し、笑みを浮かべた。「神城グループの資料がそう簡単に手に入ると思っているの?私は神城家にこれだけいても、彼の書斎にはほとんど入れないわ。」