第216章 気にしすぎた

一方では。

リサは思い切って祝うことにした。今回のイベントに無事参加できたのだから、どんな形であれ、自分を労わる必要があった。

実際、リサはただ自分の心を慰めたかっただけだ。あのイベントは彼女をとても不安にさせたので、美味しい食事でその穴を埋めたかっただけだ。

朝霧翔真はリサをあるレストランに連れて行った。

そこはロマンチックで、恋人たちのデートスポットだった。

リサは拒まなかった。

どのみち、二人の関係は彼女にとって常に明確だった。

彼女の心の中で翔真の居場所はまったくなかったが、今彼がしていることはこの5年間の埋め合わせだと思うことにした。

席に着くとすぐに、翔真はかなり緊張していた。彼は神城連真に認識されることを恐れ、連真が簡単に咲姫を奪ってしまうことを恐れていた。彼は心の中で特に恐怖を感じていたが、それをどう表現すればいいのかわからなかった。