神城煌は翌日、学校が終わると、彼を迎えに来た菅田ママをこっそり避け、一人で勇敢にバスに乗って霧島咲姫の会社へ向かった。
霧島咲姫は息子が一人ぼっちでいる姿を見て、とても心が痛んだ。
「ママ、最近パパとどうしたの?どうして急にこんなことになったの?煌、ママに会いたいよ。」彼は小鳥のように霧島咲姫の胸に寄り添った。
霧島咲姫は思わず涙を浮かべた。「煌、ごめんなさい。全てママが悪いの。ママが曽祖父を傷つけてしまったから、パパはママを憎んで、ママがあなたに会うのを許してくれないの。安心して、しばらくしたら、ママがあなたを自分の側に迎えるわ、いい?」
神城煌は力強くうなずき、そして優しく霧島咲姫の目尻の涙を拭いてあげた。
霧島咲姫は神城連真が最近怒りに任せていることを知っていた。煌が一人でこっそり出てきたことを彼が知れば、きっと自分と息子が会うことをさらに嫌がるだろうと思い、すぐに人を遣わして煌を神城家に送り返した。