第397章 神城煌の作品

すぐに四人は遊園会のすべての入場券を交換した。

霧島咲姫はこの時とても興奮して、神城煌の手を引いて遊園会エリアに入り、桐島耀真と守屋朝陽も後ろについていった。

彼女は各展示エリアの魅力的な品々を見て、思わず感心した。今の子供たちの手先の器用さは本当にすごい。一部の作品は業界のトップレベルに引けを取らないほどだった。

神城煌は実際これらのものに全く興味がなかったが、自分の展示品がある区域はあまりにも遠かったので、この時は母親が見て回るのに付き合うことにした。

霧島咲姫は突然ある展示区域で足を止めた。小学生がこんなに早くからデザインに触れているとは思いもよらなかった。そのデザインの冊子を手に取り、丁寧に見ていくと、この子供は非常に想像力豊かで、大胆な色彩と図形を使い、これらの服をとても面白いものに変えていた。実際に服として作られても非常に斬新なものになるだろう。

彼女はブースの先生に尋ねた。「これはいくらですか?」

この展示区域はとても閑散としており、絵を買いたいという人はごく少なく、ましてや霧島咲姫が手にしている服のデザインなど。

先生は5という手のジェスチャーをした。

霧島咲姫はうなずいた。「5000円ですね?すぐに振り込みます!」

眼鏡をかけた女性教師は目を丸くした。「いいえ、違います。保護者の方、私が言ったのは50円です。この絵は50円でお持ち帰りいただけます!」

神城煌は首を振った。心の中で、本当に残念だと思った。この絵の作者は彼が知っている子で、気まぐれな小さな女の子だが、彼はその絵がとても創造的だと思い、その子が特に才能があると感じていた。

霧島咲姫は考え直した。どうせこれはチャリティー活動だし、自分が少し多く出しても構わない。「いいえ、私はこの絵が5000円の価値があると思います!」

彼女はすぐにスマホを取り出して振り込もうとしたが、桐島耀真と守屋朝陽がこの時競って振り込もうとした。

彼女は思わず二人を制した。「もういい!私の息子の学校のこの活動だから、私自身がお金を払います!あなたたち自身が好きなものは自分でお金を出して買うのは構いませんが!」

この時、二人は黙り込み、手の動きを止めた。神城煌は横で思わず嘲笑した。

ついに、一行は神城煌の作品がある展示区域に到着した。