ブリッジは守屋朝陽の言葉を完全に信じた。自分の薬がどれほど強力な効果を持つか、彼は誰よりも理解していた。
そこで彼は手を振ると、後ろにいた男たちがすぐに箱を取り出した。
「神城さん、ご確認ください!」
守屋朝陽は箱を受け取るとすぐに開けた。
彼はポケットからスプリングナイフを取り出し、一袋開けて匂いを嗅ぎ、まるで詳しいかのように装った。
「うん、この匂いだ!」
霧島咲姫はこの時、わざと口を開いた。「あなた、少なめに服用してね。副作用がひどいから。発作を起こすときの姿は怖いわ!」
守屋朝陽は彼女の頭を撫で、愛情たっぷりの表情で言った。「だからこそ薬をたくさん備蓄しておきたいんだ!安心して、君と子供には影響させないよ!」
ブリッジは目の前の男が本当に愚かだと思った。自分の薬に手を出しておきながら、やめられると思っているのか?そんなことはありえない!
この薬のせいで家庭が崩壊した人がどれだけいることか。彼はそういう人たちからお金を稼いでいるのだ。人間の欲望は果てしないものだ。
霧島咲姫は諦めたようにため息をついた。
この時、ブリッジもお金を確認し、間違いなく問題ないと判断して手を差し出した。「神城さん、良い取引ができますように!」
守屋朝陽は堂々と手を差し出し、彼と握手した。
守屋朝陽は時間がちょうどいいと判断し、すぐに霧島咲姫の手を引いて立ち去ろうとした。
しかしブリッジが突然顔を曇らせ、「待て!」と言った。
二人の心臓がドキンと鳴った。この男は何をするつもりだ?何か怪しいところを察知したのだろうか?
守屋朝陽はわざと不機嫌そうに言った。「どうした、約束を反故にするつもりか?」
ブリッジが口を開いた。「お前は神城さんじゃない。彼は既に三ヶ月以上私の薬を服用している。普段は正気でも、少なくとも手の震えがあるはずだ。さっき握手したとき、お前はとても冷静だった!で、お前たちは一体誰だ?」
この時、守屋朝陽は説明した。「面白いな。俺はこれだけの金持ちで、大きな会社の経営もある。日常的に人と握手して付き合わなければならない。当然、他の薬を飲んで自分をコントロールする方法を考えるさ!」
ブリッジはまだその理由に無理があると感じていた。「お前ら、来て身体検査しろ!」