あっという間に数日が過ぎ、旧暦の十二月二十六日になった。
しかし法律事務所のみんなは日中は通常通り仕事をし、午後四時過ぎになってようやく、それぞれ綺麗な、かっこいい服に着替え、化粧を直し、髪をセットした。
夏目初美と大江瑞穂に率いられ、大勢で奈々が予約しておいたレストランへと向かった。
この年は初瑶法律事務所全体にとって、間違いなく豊かで、良い年だった。
事務所の開業はまだ二ヶ月余りだったが、多くの古くからの顧客と新規顧客のおかげで、来年一年は心配する必要がなかった。
夏目初美と大江瑞穂は経営者として当然気前が良く、一人一人の食事の予算は最高基準で設定された。
さらに奈々に特別に大きなケーキを注文させ、「これからは毎年旧暦の十二月二十六日を、私たちの事務所の誕生日としましょう。事務所の誕生日から始めて、今後は毎月、誰かの誕生日がある日にチーム活動をして、その従業員の誕生日を祝うことにしましょう」と言った。
その言葉に奈々や香取たちは皆、顔に喜びを表し、心も温かくなった。
こんなに良い上司、こんなに良い福利厚生と職場環境、彼らは本当に幸運だった!
食事が始まると、みんなは当然のように夏目初美と大江瑞穂に盛んに乾杯を促した。「夏目弁護士、大江弁護士、乾杯します。言葉は多くは言いません、すべてはお酒に込めました。私は一気に飲みますが、お二人はお好きなように!」
「夏目弁護士、私たちを使ってくださってありがとうございます。私たちは必ずもっと頑張って、あなたの信頼を裏切らないようにします!」
「大江弁護士、あなたについて本当にたくさんのことを学びました。まずは敬意を表して一杯…」
みんな「私は一気に飲みますが、あなたはお好きなように」と言うものの、十数人もいるのだ。
すぐに夏目初美と大江瑞穂の顔は赤みを帯びてきた。
大江瑞穂はすかさず一時停止のジェスチャーをして、「みんな何してるの?こんなにおいしい料理があるのに、熱いうちに食べないで、お酒ばかり飲んで、バカじゃないの?もう飲むのはやめて、みんな料理を食べなさい。後で誰が一番少なく食べたか見て、その人には罰を与えるわよ!」
夏目初美も笑って、「そうよ、お酒がこのテーブルいっぱいのアワビやフカヒレよりも香ばしいの?とにかく飲みたい人は飲んで、私はまず料理を食べるわ」