第338章 この屈辱を受けるなんて狂気の沙汰

夏目初美は冷笑した。「どうしたの？『二番目の奥様』って、今さっき西園寺老夫人が自分で言ったんじゃないですか？私は耳が聞こえていますよ、はっきり聞きました。藤原秘書、あなたは聞こえなかったんですか？聞こえなくても構いませんが、私のオフィスでは顧客と面会する前に必ず監視カメラを作動させています」

「事件の振り返りに便利なだけでなく、万が一顧客が過度な要求や言動をした場合に、後で説明がつくようにしています。だから、西園寺老夫人、どう言い逃れても無駄ですよ！」

西園寺老夫人は怒りで息を荒げた。「私、私がさっき言ったとしても、あなたが考えているような意味じゃないでしょう？ただお墓を移すのに聞こえがいい言い方をしただけよ。そうでなければ理由もなく移せないし、移した後で彼女が誰なのか分からなくなったら、将来どうやって祭祀を行うの？」

「何かしら説明が必要でしょう、名目が。私はただもっと便利にしようと思っただけで、すべて善意からよ。この生意気な娘、こじつけるのはやめなさい。大げさな罪を着せるのもやめなさい。本当に希耀とあなたが結婚したからって、あなたが彼のすべてを決められると思ってるの？」

初美は唇を歪めた。「私は彼のことを決められないけど、あなたはここで何をしているの？暇を持て余してるの？」

西園寺老夫人は歯を食いしばった。「あなたも私に泥を塗るのはやめなさい。とにかく、さっきの発言はあなたが考えているような意味じゃなかったわ。それに、私はこんな年齢で、頭もはっきりしていないのよ。時々意味不明なことを言うこともある。それが法律のどこに違反するというの？本当に私を脅せると思ってるの！」

初美は頷いた。「そうですね、録音があっても、あなたは言い逃れできるし、とぼけることもできる。確かに一言だけで法律違反とは言えません。でも私たちは同意しないことができます。私の義母があなたの家に入ることも、あなたの家の墓地に移されることも同意しません」

「あなたたちにはその資格がないからです。私たちは義母が不快な思いをするのが心配なんです。彼女自身も望まないでしょう。だって上から下まで正常な人が一人もいない家庭なんて、誰が入りたいと思うでしょうか。入りたい人は勝手に入ればいいですが、彼女は絶対に入らないでしょう」