第339章 首謀者に一刀を突き刺す

夏目初美はうんざりして、自分のバッグを掴んだ。「誰があなたに対して強気に出てるって？鏡を見て自分を見てみなさいよ。あなたに資格があると思う？誰があなたたちの補償なんか欲しいと思ってるの？あなたたちの家族は一生私たちに関わらないで、二度と私たちの前に現れないで。それだけでありがたいわ」

少し間を置いて、「あなたたちが帰らないなら、私が出て行くわ。あなたたちがここにどれだけ長く居座れるか見ものね。できれば三日三晩ずっとここから動かないでいてくれたら、あなたたちの根性を認めてあげるわ！」

そう言って立ち去ろうとした。

しかし西園寺老夫人は突然立ち上がり、彼女の年齢からは想像できないほど敏捷に両手を広げて初美の前に立ちはだかった。「だめ、行かないで。まだ話し終わってないし、まだ相談もできていない。行かないで！」

初美が強硬な態度より柔らかい対応に応じることを知っていた。

急いで口調を和らげた。「いい子だから、みんなで話し合いましょう。話せば分かるわ。希耀が戻ることは百利あって一害なしよ。あなたたちがお金に興味がないのは分かっているけど、お金は表面的なものに過ぎないわ。人脈や家柄、そういったものこそが最も重要なのよ、そうでしょう？」

「例えば...あの時の事件、お金だけで解決できたかしら？絶対に無理よ。いくらお金を持っていても、コネがなければ何の役にも立たない。でも逆に、ある人たちにとっては一言で済む問題なの。あなたはそんなに賢い子なのに、その違いが分からないの？」

言い終えると、初美が考え込んでいる様子を見て、話を聞き入れているように思えた。

急いで続けた。「もっと率直に言うと、佳未や佳子、それに英子——つまり佳成の奥さんね、それにあなた、あなたたち全員が同じパーティーに出席したとして、彼女たち姉妹や義理の姉妹を取り巻く人々は、あなたを取り巻く人々よりずっと多いわ。佳成のお母さんに至っては、どこに行っても皆から持て囃されるのよ」

「あなたもそんな経験をしてみたいと思わない？将来、あなたと希耀の子供たちがもっと高いスタートラインに立ち、本当に金のスプーンをくわえて生まれることを望まないの？あなたはまだ母親になっていないけど、いずれなるでしょう。その時になれば分かるわ！」