第345章 痛烈な批判

夏目初美は西園寺老夫人の思い上がりを鼻で笑った。「西園寺老夫人はまず自分が私の夫に会えるかどうか確認した方がいいんじゃないですか!」

彼女がよく説得したら、工藤希耀が'喜んで'彼女と一緒に帰るとでも?一体どこからそんな面の皮の厚さが来るのか?

西園寺老夫人はこれまで希耀本人に会ったことすらないのでは?

瞬時に恥じ入って怒り出した。「私は息子と話しているのよ、あなたが口を挟む資格があるの?教養がないって言ったけど、本当にその通りね。私の孫が戻ったら、すぐに彼に...」

初美は冷笑した。「彼に何をさせるつもり?私と離婚させる?本当に自分を買いかぶりすぎよ。たとえ私の夫が本当に戻ることに同意したとしても、絶対に私と離婚することはないわ。それに、彼は死んでも戻らないから、さっさとその考えは捨てた方がいいわよ!」

西園寺老夫人はさらに怒った。「どうして戻らないの?彼を産んだのは母親かもしれないけど、父親がいなければ母親も彼を産めなかったわ。あの時、彼が死にかけていたとき、彼を救ったのは父親よ。だから彼は命を保ち、今日があるの。」

「彼の体には父親の血が流れている、私たち西園寺家の血が流れているという事実は、彼がどうあがいても消せないわ。だから彼には父親を養う義務があり、先祖に帰って戻るべきなの。そしてこれからは父親に孝行して養うべきよ。何を言おうと、それが当然のことなの。あなたが言ったからって通用すると思う?あなたこそ自分を買いかぶりすぎよ!」

初美は怒りのあまり笑みを浮かべた。「ある人が通りかかって、うっかり他人の田んぼに種を一粒落としたとします。その後、その種のことなど気にもせず、種が嵐や豪雨に耐え、何度も折れそうになっても放っておいた。そして、その種がついに大木に成長し、実を結んで収穫できるようになったとき、その人は突然現れて、その実は自分のものだと言い出した。」

「実自身が認めなくても無駄だと言い、それでも強引に自分のものだと主張する。恥知らずにしつこく絡みつき、理不尽な要求をし、たとえその種が砕け散ることになっても構わない。ただ無理やり種を連れ戻したいだけ。なぜなら、彼の家には継がせるべき王位があるからだと。笑い話にもならないでしょう?」

西園寺老夫人は言葉を失った。

初美のたとえがあまりにも的確で、核心を突いていたからだ。