第355章 本当に嫌になった！

ついに、西園寺老夫人が西園寺夫人の師匠の兄が米や小麦粉を届けに来た機会を捉えて大騒ぎを起こし、西園寺夫人がこんなに早く次の相手を見つけたのは「もしかして前からできていたのではないか」などと言い立てた。

近所中が見物に来るほどの騒ぎとなり、西園寺夫人は恥ずかしさと怒りで川に身を投げようかというほどだった。

彼女は正式に離婚を申し出た。

そして一方的に三人の子供を連れて家を出た。

母子の新しい落ち着き先は、あの師匠の兄の家だった。——彼は若い頃から西園寺夫人に好意を抱いていたが、残念ながら縁がなく、別の女性と結婚するしかなかった。

しかし運悪く、妻は初めての出産で難産のため亡くなり、それ以来再婚していなかった。

十数年経った今、前縁を結ぶ機会があるとは思ってもみなかった。

西園寺夫人もその師匠の兄に対して、まったく気持ちがなかったわけではなかった。

特にあの時、彼女は誰も頼れず、最も脆い時期だった。そんな時、相手が彼女に細やかな気遣いをし、彼女と子供たちを養う能力もあった。

これも西園寺夫人と老者の最初の結婚生活の終焉を早めることとなり、二人はすぐに離婚手続きを済ませた。

しかし、またしても良い状況は長く続かなかった。西園寺夫人がその師匠の兄と正式に婚姻届を出す前に、相手の両親が訪ねてきて、二人の結婚に断固反対した。

彼の母親は実際に自分の手首を切り、息子が連れ子三人もいる再婚女性と結婚することを絶対に認めないという決意を実際の行動で示した。

西園寺夫人は涙をのみながら自分の子供たちを連れ、その夜のうちに引っ越し、新たな生活の道を探すしかなかった。

その後数ヶ月間、本当に今日の食事さえ確保できず、次の食事のことを心配する苦しい日々を送った。

ところが思いがけず、老者の運気が好転し、一年も経たないうちに以前の栄光を取り戻し、さらには以前よりも成功を収めた。

西園寺夫人は何度も迷った末、厚かましくも三人の子供を連れて老者の家に戻った。

三人の子供のことを考え、老者も確かに当時仕事が忙しすぎて西園寺夫人に多くの苦労をかけたことを申し訳なく思っており、離婚も彼女が追い詰められた結果だったと認識していた。