第367章 残念ながら出番がなかった

双葉学成は双葉俊哉も自分の顔を立ててくれないとは思わなかった。

さらに怒りを募らせ、「私たちが来ないのか?あなたの奥さんが自分でグループチャットで『しばらく来なくていい、必要があればグループで言う』と言ったんだ。私たちは言うことを聞いて迷惑をかけないようにしたのに、今度は私たちのせいになるのか?はっきり言えば、私たちが来ないことを責めるのは建前で、ある人のために立ち回って、ある人の前で取り入ろうとしているだけだろう?」

「ふん、お前たち親子が取り入るのが上手くて、黙って大金を稼いでいることは誰でも知っている。もちろん太い足は抱えておかないとな、金の卵を産む鶏を喜ばせておくのが大事だろう。でも忘れるな、どう言っても、お前は双葉姓だ。私はお前の伯父だぞ。内輪の者を裏切って、よそに肩入れするようなマネはやめろ!」

俊哉は冷笑した。「葵が一言気を遣って『しばらく来なくていい』と言っただけで、本当に来ないのか?彼女ははっきりと『あなたたちに迷惑をかけたくない』と言っただけだ。義理の姪としてどう言えばいいんだ?『みんな来てください』と直接言えば?そうしたら今度は『礼儀知らず、年上に命令するとは何事か』と言われるだろう。」

「それに彼女が来なくていいと言ったとしても、自分から来ることはできないのか?家族なら、しかも人命に関わる重大事なのに、言われなければならないのか?これまであなたたちに何かあれば、父は呼ばれなくても真っ先に駆けつけ、いつも金も労力も惜しまなかった。」

「その結果がこれか。父はあなたたちに何か借りがあるのか?何か負い目でもあるのか?『升の恩に斗の仇』という諺は本当だな!」

林田愛子も嗄れた声で冷笑した。「お義兄さん、俊哉がどうして内輪を裏切ったの?彼があなたの食べ物や飲み物を奪ったの?それとも誰かのものを奪ったの?彼が食べるなら、それは彼の父親のもの、つまり彼自身のものよ。だから彼がどう外に肩入れしようと、それは彼の自由で、誰にも口出しする権利はないわ!」

まったくの冗談だ。これまで誰が誰を食い物にしてきたというのか?

本当に勘定するなら、三日三晩かかっても足りないくらいだ。

双葉学成は言葉に詰まった。「お、お前たち……」

村田紀子は傍らで状況が悪化するのを見て取った。