第61章 これが私の最後の質問

林悠は何度も入り口を見た。

もしかしてそこに誰かが立っていて、彼女には見えていないのだろうか？

冷川宴は彼女のそんな様子を見て、無言で歯を食いしばり、苦労して再び口を開いた。

「夕食を食べていないんだろう？早く来て食べなさい」

林悠は驚いて言葉が出ず、自分を指さした。

「食べたくなければ食べなくていい」冷川宴は着替えを持って、シャワーを浴びに行った。

林悠はまだ信じられなかった。これは太陽が西から昇るよりも信じられないことだった。

彼女はベッドの上で何度も状況を思い返し、この麺が本当に冷川宴が彼女に持ってきたものだと確認してから、おそるおそるベッドから降りた。

彼女はあまりに大きな動きをすると、これが夢だと気づいてしまうのではないかと恐れていた。

麺の香ばしい香りを嗅ぐと、林悠のお腹が情けなくも鳴り、彼女はようやくこれが現実だと確信した。