第330章 二人目のより恐ろしい林美芝

冷川峰は美智を抱きしめ、「おじさんは悪かった、本当に悪かった」と言った。

「おじさんに大丈夫なんて言わないよ」小さな子供の声が強情に響いた。「おじさんは大人なんだから、何をすべきで何をすべきでないか分かってるはず...」

冷川峰は美智から手を放し、信じられないという表情で彼女を見つめた。

「おじさんが間違ったことをしたなら、罰を受けるべきだよ」美智は鼻をすすり、大きな目で冷川峰をじっと見つめた。

冷川峰は彼女を見つめた。目の前の子供はたった2、3歳で、まだ言葉もはっきりと発音できないのに、彼女は...6歳の頃の冷川峰よりも勇敢で賢かった。

彼は震える声で尋ねた。「もし6歳の子供だったら?もしおじさんが6歳の時に間違いを犯したとしたら...」

「子供に何が分かるの?」美智は小さな大人のように言った。「6歳のおじさんなら許せるけど、今のおじさんは許せない」

冷川峰の目の中の葛藤が徐々に消え、目の輝きはますます強くなった。

美智の言うとおりだった。もし今、美智を送り出したら、後で林悠が知ったら、彼は取り返しのつかないことになる。

これ以上間違いを続けるわけにはいかない。美智を送り出すことはできない。

そう考えながら、彼は美智を抱き上げ、別の方向に向かって歩き始めた。

「冷川峰おじさん、どこに行くの?もう飛行機に乗らないの?」美智は大きな目を見開き、好奇心いっぱいに尋ねた。

「帰ろう、島子おばさんを探しに行こう」冷川峰は決心した。彼は本当にうんざりしていた。林美芝に脅され続けるくらいなら、自分から真実を話した方がいい。

たとえ林悠が彼を許さなくても、それは彼が受けるべき罰だった。

美智はそれを聞いて、冷川峰の頬にキスをした。「冷川峰おじさん、すごいね!」

冷川峰は首を振った。「美智、君こそ最高だよ。おじさんは君には及ばない、及ばないよ」

「じゃあ、私たち二人ともすごいね!」美智は明らかに嬉しそうだった。「島子おばさんに会ったら、プレゼントがあるの」

「どんなプレゼント?」冷川峰は少し好奇心を抱きながらも、何か違和感を覚えた。この子は彼らが島子を探しに行くことを予想していたのか?事前にプレゼントを用意していたのか?

そう考えると、彼は背筋が寒くなった。