第292章:ムスコは君に本当に熱心だね

古川真雪がグラスを置くと、久保清森は突然ハイチェアから降り、真雪の前に立ち、優しく彼女の頭を両手で包み込むと、躊躇なく身を屈めて彼女の赤い唇に口づけた。

彼のキスは激しく、濃厚な感情が混ざり合っていた。

唐田浩良は以前、女性は多くの場合わがままだと言っていた。そんな時は、どんなに慎重に誠実に説明しても受け入れてもらえないから、唯一の方法は強引に行くことだと。

真雪を前にして、清森は完全に自制心を失ったかのようだった。たった一つのキスが欲望の炎を燃え上がらせた。

彼のキスはますます情熱的になり、元々真雪の頭を包んでいた手も落ち着きなく下へと移動していった。

天井からの暖かな黄色い光が水のように降り注ぎ、室内の温度も徐々に上昇しているようだった。

真雪は両脚で清森の腰に絡みつき、両腕を彼の首に回していた。清森は彼女を抱えて戦場を彼女のオフィスへと移した。

オフィス内で灯りがついていたのは真雪のデスク上のスタンドライトだけで、部屋の明かりはそれほど強くなかった。

清森は真雪を抱えてソファまで行き、優しく彼女をソファに横たえると、待ちきれないように覆いかぶさった。

喘ぎ声が広いオフィス内に響き、ソファの上の二人は柔らかな情熱の泥沼に沈み込み、抜け出せなくなっていた。部屋中に艶めかしい空気が漂った。

激しい情事の後、清森は自分の服を整えると、疲れ果てた真雪の服も着せ、優しく彼女を抱き上げてレストランを後にした。

清森に体力を使い果たされた真雪は、車に乗せられるとすぐに疲れて目を閉じ、眠りについた。

車が寂庵レジデンスの地下駐車場に停まると、清森は真雪を抱えて自分の家へ戻った。

真雪を入浴させている間にも、彼はまた自制できなくなり、浴槽の中で再び彼女と歓びを分かち合った。真雪が疲れて降参し、やめてと言うまで続いた。

翌日、真雪が目を覚ますと、体中が恐ろしいほど痛かった。

彼女が体を少し動かすと、彼女の腰に回されていた腕がきつく彼女を抱きしめた。

昨夜、レストランで、そして浴室で清森と激しく交わった光景が突然彼女の脳裏に浮かんだ。

前回の経験があったためか、今回は真雪もそれほどパニックにはならなかった。

彼女は赤い唇を軽く開き、「起きなきゃ」と言った。